幼児・小児の虫歯予防
- クリニックブログ
こんにちは、尾口歯科クリニックの衛生士松田です。
今回は幼児・小児のお子さまの虫歯予防についてご紹介します。
幼児とは1歳以上7歳未満のお子さま、 小児とは7歳以上15歳未満のお子さまを指します。ぜひご参考になれば幸いです。
まず大切なのは習慣作りです。
なんの習慣作りでしょうか?大きく2つあります。
【習慣づくりの1つめ】
歯磨きの習慣を作ることです。わかりやすく言うと「ご飯を食べたら歯を磨きましょう」「寝る前は歯を磨きましょう」などです。
お子さまの年齢によっては1日3回の歯磨きのタイミングをとることが難しいかもしれません。お子さまはなぜ歯磨きが必要なのかわからないかもしれませんよね。
初めのうちは歯磨きのタイミングを「ご飯を食べた後に」「夜寝る前に」などとしっかり決めておいて、お子さまと共有、約束することがポイントです。
もし寝る前に歯磨きを忘れてしまっても、翌日に一緒に振り返り「今日はしっかり歯磨きしてから寝ようね」と約束をします。
また、歯磨きした後に「さっぱりしたね〜ツルツルで気持ちいいね〜」などの声かけもとても効果があります。
お子さまは褒められることが大好きです。本人が歯磨きした後に、保護者の方が仕上げ磨きをしてあげましょう。
その際に「ピカピカに磨けたね〜すごいね〜」などの声かけをするとだんだん自信がつき、自主性も育っていきます。このように日々の積み重ねで歯磨きの習慣を作っていきましょう。
【習慣づくりの2つめ】
規則正しい食事(間食)の習慣作りです。
お子さまはお菓子が大好きですよね?
間食は必要なエネルギーを補給する、コミュニケーションをとるなどの大切な役割もあります。でも量も時間もダラダラと食べ続いているとずっとお口の中が汚れている状態なので虫歯のリスクが上がってしまいます。
間食のポイントは量と時間を決めてあげることです。ちなみに、キシリトールなどの代用甘味料が配合されているお菓子を選択していただくと虫歯予防になります。
次に歯磨きグッズについて3つご紹介していきたいとおもいます。
1つめは「フッ素入りの歯磨剤」です。
フッ素にはお口の中の虫歯菌などの増殖や活動を抑制する働きがあり、また歯の再石灰化(歯の結晶の密度を高める)の効果もあります。
これを歯磨きのたびに使用することで虫歯予防につながります。いろいろなフレーバーがあるので、お気に入りを1つ決めるのもいいですし、その日の気分でお子さまに選んでもらうのも楽しいとおもいます。ブクブクうがいが出来るお子さまはぜひフッ素入りの歯磨剤を使ってみてください。
2つめは「フッ素入りのジェル」です。
歯磨きが終ったあとの歯に少量塗って使用します。塗った後はうがいをする必要がないので、ブクブクうがいが出来ない年齢のお子さまにも使ってもらうことができます。こちらもいろいろなフレーバーがありますのできっとお気に入りのものが見つかるとおもいます。
3つめは「フロス=糸ようじ」です。
歯と歯の間の汚れを取り除く目的で使います。
じつは歯と歯の間は歯ブラシの毛先が入りにくく汚れが残りやすいため、虫歯になるリスクがとても高い部位といわれています。
また、虫歯になっても確認しづらいため気づいたときにはとても大きな深い虫歯になってしまっていることも多いです。
特に奥歯の歯と歯の間は虫歯ができやすいですし見えにくい部分なので、虫歯を予防するためにもぜひフロスを使用しましょう。
最後に・・・
歯科医院で行える虫歯予防を2つご案内したいとおもいます。
①定期検診
歯科医師や歯科衛生士がお口の中を拝見し、必要があればレントゲン撮影も行い診断します。
幼児期・小児期のお口の中の状態は日々目まぐるしく変化をしています。歯が1本もない状態からスタートして、生後8ヶ月頃の乳歯が1本生えてきた状態、2歳半頃の乳歯が全て20本生えている状態、6歳頃からの乳歯が抜けて永久歯が生えてくる生え変わりの状態、そして乳歯が全て生え変わって永久歯28本程度に置き換わった状態になります。
お口の状態は年齢によっても違いますし個人差もあります。
そのタイミングタイミングで個人に合った歯みがきの方法やグッズがあり、適切に選択して使用することが大事になってきます。歯科医師や歯科衛生士が定期検診でそのタイミングにあったお話やアドバイスをしてくれるのでぜひ活用してください。
②シーラント(小窩裂溝填塞・・・しょうかれっこうてんそく)
歯の表面は複雑な形をしていて、よく見ると小さいくぼみや溝があります。
それによって汚れが溜まりやすく、歯みがきをしていても手入れがしづらい箇所が出来てしまい、虫歯になるリスクが高くなってしまいます。
なので、あらかじめ小さいくぼみや溝を埋めてしまって歯の表面をなだらかな形態にし、歯みがきによる手入れをしやすくする方法です。
目立たない白色や目立つピンク色のシーラントもあります。ピンク色だともし外れてしまったときは仕上げ磨きのときにわかりやすいですよね。
今回は幼児・小児の虫歯予防についてご紹介いたしました。
ご不明な点や不安なことなどございましたらせびご相談ください。